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サントラ・ジェームズ・ボンド・映画音楽アートの研究・映画コラム

「ジェームズ・ボンド映画」のサントラを中心に、映画音楽、映画批評、アートなどを述べていきます。映画コラム・写真集などあります。

007 ダイヤモンドは永遠に

ジェームズ・ボンド映画・サウンドトラック
● ダイヤモンドは永遠に Diamonds Are Forever の音楽について
●タイトルバック 
 ・ダイヤモンドは永遠に
 歌・シャーリー・バッシー 通常版やシングル盤はバッシーの歌の前のイントロは、静かなムードメロディから始まるが、ボーナストラック入り盤に収録されているこの主題歌には、イントロの前に「ジャン!」とインパクトのあるサウンドが入る。こちらの方が映画と一致します。が、歌そのものは、どの盤とも映画は違う。映画は、ヴォーカルが微妙にテンポから遅れて歌われている。
●挿入歌 特になし
●ラスト曲
●全12曲
ボーナストラック入り盤、全21曲
●極私的アルバム評価  
★★★★★
 ・ダイヤモンドは永遠に
 ラストシーン用にシャーリー・バッシーが歌われるオリジナルの「ダイヤモンドは永遠に」の曲。まるまる1番が歌われ「Forever・・Forever・・」でエンドタイトルと同時に終わる。この曲はどのアルバムにも入ってません。

●「ダイヤモンドは永遠に」サントラ、作品内の曲について
 サントラの表現にこういう言葉は適切ではありませんが、「集大成娯楽作」ですね。これは21曲入りのボーナストラック入り盤に言えることです。

 ボーナストラック入り盤では、映画劇中の曲は全て押さえられており、葬式のBGMや「サーカスサーカス」のゴリラ変身の曲まで入ってます。
 全体の構成は、まずはテーマ曲の「ダイヤモンドは永遠に」、これをムードあるシーンにインストメンタルでそのまま演奏。または、「ダイヤ」のイントロや旋律を、スリリングなシーンやサスペンスシーンに部分部分取り上げています。
 プレタイトルのアクション、アムステルダムエレベーターでのアクション、ラストの豪華船でのアクション、それぞれ同じ旋律のアクションテーマとも言える曲を作曲、それぞれ似ているが別の曲になっています。

 人工衛星のシーンは壮大な曲、ボンドを狙う2人の悪党のシーンには妖艶な旋律、バンビ&サンパーとの戦いの前とホーバークラフトシーンにはボンドのテーマを編曲、「サーカスサーカス」では、空中ブランコをイメージさせるムード曲・・。とにかく各シーンで聞かせる曲を作ってます。筆者(youon)個人的には、ボンドがホワイトハウスの屋上でロープ銃を放ち、宙ぶらりんになるシーンの音楽や、ブロフェルドが居る海上油田にパラシュートで降りてくる曲が印象的です。

 この「ダイヤモンドは永遠に」のアルバム(特にボーナストラック入り盤)で特筆すべきは、ジョン・バリーのポップス面が多く表れていることでしょう。
 それは、「Qのテーマ」、「ピーター・フランクスのテーマ」、「フィリックス・ライターのテーマ」、「ラスベガスのシャーディー・ツリーのテーマ」など、それぞれポップス風なビックバンドジャズと言うか、バリーの明るい曲作りの一面ですね。それぞれの曲は劇中で1曲まるまるかかるわけではなく、そのテーマの人物が登場するシーンに、あたかもその場で鳴っている音楽のように一部分だけ使われています。

 それらバラエティに富んだ「ダイヤモンドは永遠に」のアルバムを「集大成娯楽作」と筆者(youon)が評する所以です。
 極めつけはラスト近くのアクションシーンにかかる「007」。コネリー最後の「007」であり、この後、「ムーンレイカー」(79年)まで、「007」の曲は登場しませんから、この「ダイヤ」で一区切りでしょう。バリーのアレンジもこれまでの「007」より一段とノリが良いように感じられます。

 サントラの通常盤とボーナストラック入り盤とでは大違い。ボーナストラック入り盤が単に曲数が多いだけではなく、ボーナストラック入り盤は、通常盤にある曲それぞれ前後に曲が付いてる感じ。つまり「007(TO HELL WITH BLOFELD)」であれば、ラストの007の旋律がかかる以前のボンドがパラシュートで海上油田に到着するシーンの音楽から始まってる(通常盤は「007」の旋律のみ)。


●「ダイヤモンドは永遠に」LPレコードの写真

●「ダイヤモンドは永遠に」サントラ日本盤、LPレコードの中開きの左側写真。右側はライナーノーツとシャーリー・バッシーの紹介。



●サントラLPレコードにくっ付いてる見開きのシャーリーバッシー・ポスター。



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http://youon.ikidane.com/
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「ボンド映画」「映画音楽」の長年のファンです。

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