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サントラ・ジェームズ・ボンド・映画音楽アートの研究・映画コラム

「ジェームズ・ボンド映画」のサントラを中心に、映画音楽、映画批評、アートなどを述べていきます。映画コラム・写真集などあります。

死ぬのは奴らだ

● 死ぬのは奴らだ Live And Let Die の音楽について

●タイトルバック 
 Live And Let Die  主題歌・ポール・マッカートニー&ウイングス

 これまでのシリーズで、初めてジョン・バリーがタッチしなかった主題歌。曲は上出来。ジョージ・マーチンを始め、元ビートルズ関係者の仕事で大英帝国のメンツも立った。ポピュラーソングとしても今(21世紀)でも歌える曲になっている。

●挿入歌
 Live And Let Die 歌・B.J アーノウ
 ボンドが訪れるバー、テーブルの前のステージで黒人歌手が「Live And Let Die」とボンドに突きつけるようにシャウトすると、ボンドのテーブルが地下に下がる。フィリックス・レイターが、テーブルに戻っても歌は続くが、別シーンに変わる。
●ラスト曲
●全14曲

ボーナストラック入り盤、全22曲

●極私的アルバム評価  

★★★★
Live And Let Die  ポール・マッカートニー&ウイングス
 モーリス・ビンダーデザインのエンドタイトルに歌で曲の1番がまるまる歌われる。このヴァージョンはどのサントラにも入ってはいません。



●「死ぬのは奴らだ」サントラについて
 これまでのシリーズ初めてジョン・バリーが担当しなかった作品。先にポールの起用が決まり、ポールの紹介で、”5人目のビートルズ”の異名を持つスタジオマン、ジョージ・マーティンが出てきたのだろうと、ズッと思っておりましたが、後のドキュメンタリーなどの「サンダーボール作戦」(66年)の話あたりで、ジョージ・マーティンの名は出てきますね。スタジオ作業とかで前々からイオンプロはジョージ・マーティンと繋がりがあったと推測されます。

 サントラの通常盤とボーナストラック盤との違いは、曲数の違いもさることながら、「ジェームズ・ボンドのテーマ」が、通常盤とボーナストラック盤とでは違います。ボーナストラック盤の方が映画で流れている曲に近く、イントロ部分が長いです。通常盤の「ジェームズ・ボンドのテーマ」は、ノーマンの「ジェームズ・ボンドのテーマ」をジョージ・マーティン仕様にしたといった感じです。このジョージ・マーティン版「ジェームズ・ボンドのテーマ」は、後のシリーズ作品の予告編に使用されたと認識しています。

 著作権の都合があったのか、通常盤には「Live And Let Die」の間奏曲部分に当たるアクションをイメージした音楽が一切入れられていませんでしたが、ボーナストラック盤には、アクション部分に「Live
And Let Die」の曲が入り、映画本編のすべての音楽を押さえています。

 ジョージ・マーティンの曲は、バリー、その後の他の作曲家に比べても新鮮に聞こえます。最高とは言いませんが、好印象です。



●「死ぬのは奴らだ」作品内の曲について
 ジョージ・マーティンの曲はとにかく明るいです。まあ本編自体がとぼけた明るさがあるためか、サスペンスを盛り上げるべきシーンでも、それなりの曲を付けてはいるが、明るい。

 まあ明るいのは結構で、それなりに聞かせ、場面を盛り上げてはいますが、「ここで音楽は必要でしょう!?」と思われるところで音楽が無い。ジョージ・マーティンが映画音楽に慣れていなかったのか、それともクライマックスだけに曲を付ける主義だったのか、飛行場シーン、二階建てバスシーン、ボートチェイスシーン、全て前半には曲はつかず、ハミルトンの間抜けアクション演出が誤魔化せなくなっている。ちなみに同監督の「ダイヤ」では、間抜けアクションでもバリーの曲は聞かせ(効かせ)てました。

 「ジェームズ・ボンドのテーマ」は前半のニューヨークのシーンで長めに聞かれます。

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「ボンド映画」「映画音楽」の長年のファンです。

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