まず、それまでのシリーズの定番であったタイトルバックのシンガーを外して、ジョン・バリーオリジナルのオーケストラインストメンタル、「On Her Majesty’s Secret Service(女王陛下の007)」を作曲したこと。この曲はアクションテーマともなりアクションシーンで加工されて使われる。
さらに、「愛はすべてを超えて」を作曲し、歌とインストメンタルで、ムーディーなシーンに使われた。これら2大功績の上にそれぞれのシーンでユニークな曲作りをしている。
ボーナストラック盤の豪華さは、ボンド一人が山頂の施設から脱出する「ESCAPE FROM PIZ GLORIA」が収録されていることに代表されますが、さらに、サントラ盤で特筆すべきは、ボーナストラック盤が、ただ曲が多いということではなく、通常版にあった既成の曲自体も、途中に違う旋律が数小節入っていたり、曲自体の長さが長くなっていることでしょう。これは多くの曲に言え、通常版とボーナストラック盤と同じ曲の方が少ないと言えます。
例えば、ボーナストラック盤は、ガンバレル付きの「THIS NEVER HAPPENDTO THE OTHER FELLER」になってますし、また、「JOURNEY TO BLOFEELD'S HIDEAWAY」などは通常版とは後半の曲が全く違います。映画本編には、ボーナストラック盤の曲が使われています。
通常盤とボーナストラック盤とでは、「JOURNEY TO BLOFEELD'S HIDEAWAY」という名でそれぞれ違う曲が入っていると考えて差し支えありません。逆に言えば、ボーナストラック盤にない曲が通常版にあるということです。「女王陛下」の音楽を堪能するためには、通常盤、ボーナストラック盤の両方を持たれることをお勧めします。