作品を述べる前に、まず、下記のニュースから。
「ターミネーター」監督 19年作品を失敗作と認める プロジェクトを受けたことは間違い
ニュースは消えますからね、下記に要約します。
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ティム・ミラー監督(57)は、「ターミネーター」シリーズに挑戦したことを後悔しているという。ミラー監督は2019年に、オリジナルの映画に出演していたアーノルド・シュワルツェネッガー(75)とリンダ・ハミルトン(65)が再共演を果たした映画「ターミネーター:ニュー・フェイト」でメガホンをとったが、興行収入は振るわず、プロジェクトを受けたことは間違いだったと感じているそうだ。(中略)「私は自分が観たい映画をつくればうまくいくという、頭の硬いオタク思考で飛び込んだ。でも、間違いだった。悪い意味での発見だったよ。映画は大失敗だからね」と自ら失敗作であることを認めた。
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映画監督が自作について、過去映画史において、確かに、「あの作品は気に入っていない」とか「満足する出来ではなかった」とか言う場合はあることはある。ボソッと愚痴るような感じでね。ただしハッキリと自作を「失敗作だった」と言ってる監督は初めて目にしましたよ。
(ああ、大島渚が『御法度』を「失敗でした。私の責任です」と言ってましたね)
あなたそんなこと堂々と言ってたら、次、撮れなくなりますよ、と心配になりますわ。だって、映画作品は監督だけで作ってるモノじゃないからね。多くのスタッフ、キャストあってのモノですから、他の関係者に失礼極まりないと思うわ。
ティム・ミラー監督は、『X-MEN』を茶化した『デッドプール』が監督一作目(ブラックユーモアが受けた)で、今作『ターミネーター:ニュー・フェイト』が2作目。まだヒヨッコ、経験不足なんだと思います。
シリーズの生みの親、ジェームズ・キャメロンが今作の製作総指揮を担当し、誰に決定権があったかは存じ上げませんが、監督起用の人選ミスが大きいんじゃないかと思います。
今回は滅多に下手を打たないジェームズ・キャメロンの失敗なんだろうと思いますね。
キャメロンは『ターミネーター2』という傑作作ってんだから、自分で監督すれば良かったと思いますよ。ましてや「『ターミネーター2』の正当な続編」という触れ込みだったんだから。まあ後の祭りですが。
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さて、今作『ターミネーター:ニュー・フェイト』ですが、出来は悪くないですよ。確か制作前にドラマ路線で行くかアクション路線で行くか揉めたというような記事を目にしましたが、結果、アクションの釣瓶打ち。そのアクションもいい出来ですよ。いい出来ですが、CGでやってるということが当たり前の時代で、観客もその視点で見てますから、迫力があるとかではなく、出来のいいゲーム画面を見てる感じです。そういう時代になっちゃった。
そういう時代になっちゃったんだから、やっぱりドラマをしっかり固めないと。今回は久々にリンダ・ハミルトン(実年齢よりも老けて見えるね)はスクリーンに登場してるんだから、しっかりドラマが成立したはず。
前作『ターミネーター:新起動/ジェニシス』では、『ターミネーター2』の主役、ジョン・コナーを悪役に、今回は『ターミネーター2』製作時、子役のジョン・コナーをCGで再現、冒頭で殺してしまうという禁じ手をやってしまう。
そんなことするくらいなら、現在のジョン・コナーを出演させて欲しかったですね。『ターミネーター2』の子役のジョン・コナーを演じたエドワード・ファーロングは、今や中年太り、薬物・アルコール依存症で、すっかり駄目になってしまったが、本人、出たかったんだから、すっかり駄目になったジョン・コナーとしてドラマ作っても良かったんじゃないかとも思います。エドワード・ファーロング本人も気張るよきっと。だって原点なんだから。
このシリーズでは転送で必ず全裸が登場しますが、今回はメキシコ系男性ターミネーターの全裸と改造人間の女性戦士の全裸が見られます。
TVシリーズの『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』では、高校生男女の転送全裸があります。『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』は、
こちらにリンクあります。
現在のエドワード・ファーロング
配信・ターミネーター:ニュー・フェイト