NHK-BS でやってた、
『アナザーストーリーズ 運命の分岐点「007 ジェームズ・ボンド誕生の真実」』という1時間ドキュメント番組を見ました。
さすがNHKのドキュメントと言うか(中には駄作もあるが)、実に良く出来た『ボンド映画』のドキュメンタリーでした。
まあファンならすでに知ってる事実ですけどね、大枠は3つ。「テレンス・ヤング監督がショーン・コネリーをたたき上げた事」、「ジェームズ・ボンドのテーマ音楽の謎」、「役者の吹き替え」です。
優れていることは、当時と今をしっかり押さえているところですね。新鮮なドキュメンタリーの基本中の基本と言うか・・。
「テレンス・ヤング監督がショーン・コネリーをたたき上げた事」は特に新鮮味は無かったが、同じく新鮮味は無い周知の事実の吹き替えだが、吹き替え女優の今現在のインタビューから当時の映像を出したのはリアル。
また(多分)現在の浜美枝のインタビュー撮ってきたのは嬉しい。現在でも美しい浜美枝は、今後の007シリーズで日本情報局の局長でも演じてもらいたいところです。
一番の見どころだったのは、「ジェームズ・ボンドのテーマ音楽の謎」。
長年、「おそらくノーマンの旋律をバリーがアレンジしてジェームズ・ボンドのテーマが出来た」と薄々感じてはいたが、確証が無かった。
それをノーマンインタビューにより、楽譜を見せ、楽譜通りに演奏を見せ、90%、サビの部分を含め、ボンドのテーマの旋律だ。これなら以後の資料に「作曲=モンティ・ノーマン」と書かれるのも頷ける。
一方、ジョン・バリーが新聞取材で、「自分(バリー)がボンドのテーマをこれだけ支持される曲に作り上げた」と言うのももっともで、ノーマンの旋律だけではインパクトに欠けている。
ノーマンがバリーの記事を名誉棄損で訴えたという話は初耳だったが、ノーマンが怒るのも頷ける。
いずれにせよ、ノーマンが旋律、バリーが派手にアレンジしたという事実がハッキリし、いままでのモヤモヤがスッキリしたというだけでもこのドキュメントは価値がある。
日本のテレビ局の取材だからか、ノーマンの部屋に『ドクター・ノオ』のリバイバル時日本版のポスター(音符がデザインされている)が貼ってあったのは、実に可愛らしく思いました。
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